この記事のポイント
- いつ:2026年9月2日、ドイツ・ミュンヘンで開かれた発表イベントでのグローバル発表。本稿は9月7日執筆時点の情報整理です。
- 何が:HUAWEI MatePad Pro 12(グローバル版)。12インチ有機EL・3,036×1,952・144Hz・最大1,600nit、厚さ4.7mm・454gという仕様が判明しています。
- 誰に:薄さ・軽さを重視するタブレット選びをしている読者、ただしAppGallery/HMSだけで完結する運用を許容できる層に関わる情報です。
- なぜ重要:予告記事ではWATCH GT 7とWATCH D3の中身まで踏み込んだ一方、MatePad Pro 12は名前が挙がるにとどまっており、中国版との重量差・チップ詳細・GMS非搭載など、買う前に効く未確認点が複数あります。
- 読者は何をすべきか:価格・日本発売が確定するまでは、比較表とGMS非搭載という制約を踏まえて「買う/待つ」の判断軸を先に整理しておくことです。
MatePad Pro 12のディスプレイは3,036×1,952・144Hz・最大1,600nit
2026年9月2日、ドイツ・ミュンヘンで開かれた発表イベントでファーウェイは、HUAWEI WATCH GT 7 Pro/GT 7/6 Pro/6/D3、MatePad Pro 12、nova 16s Pro/16s、FreeBuds Neoを同時に発表しました。この発表を予告した既報は公式が確定した製品ラインを整理し、WATCH GT 7とWATCH D3の中身にまで踏み込みましたが、MatePad Pro 12は名前が挙がるにとどまりました。
そこで、報じられている仕様を整理します。ディスプレイは12インチ有機ELで、解像度は3,036×1,952です。リフレッシュレート(1秒間の画面書き換え回数。高いほど動きが滑らかに見えます)は144Hzに達し、最大輝度は1,600nit(画面の明るさの単位。屋外視認性に直結)です。
反射防止仕様「PaperMatte Display」(ナノレベルのエッチング処理でギラつきを抑えた画面)版も国際展開され、2025年モデル比で反射防止性能が30%向上したとされています。屋外や照明の強い場所で使う読者には、通常版とPaperMatte版のどちらを選ぶかが最初の分岐点になりそうです。
グローバル版454gに対し中国版は439g、搭載チップもT93とT93Aで分かれる
本体の厚さは4.7mmですが、重量はグローバル版と中国版で異なります。グローバル版は454gで、搭載チップはKirin T93です。
一方、2026年8月5日に発表済みの中国版(Enjoy Edition含む)は、グローバル版と同型とされる筐体で重量439g、搭載チップはKirin T93Aと報じられています。454gから439gを引くと差は15gで、チップや地域仕様の違いによって重量が変わっていることがわかります。
なお、Kirin T93のコア構成・クロック数・公式ベンチマークについてファーウェイは詳細を公表していません。処理性能を厳密に比較する材料は、本稿時点では確認が取れていない点として留保しておきます。
iPad Proより0.4mm薄く125g軽い——競合機で見る「軽さ」の位置づけ
薄さ・軽さの実感は、他機種と並べて初めて掴めます。以下は主要タブレットとの比較です。
| 機種 | 厚さ | 重量 | 確度注記 |
|---|---|---|---|
| MatePad Pro 12(グローバル版) | 4.7mm | 454g | メディア報道 |
| iPad Pro 13インチ(M4・2024・Wi-Fiモデル) | 5.1mm | 579g | Apple公式 |
| Galaxy Tab S11(11インチ・2025・Wi-Fi) | 5.5mm | 469g | 一次資料未確認 |
| Galaxy Tab S11 Ultra(14.6インチ・2025) | 5.1mm | 692g | 一次資料未確認 |
| 前モデル MatePad Pro 12.2(2025) | ー | 約508g | 一次資料未確認 |
Galaxy Tab S11/S11 Ultraの数値はWeb上の要約情報に基づくもので、Samsung公式資料での確認は取れていません。参考値としてご覧ください。
確認が取れている範囲で言えば、iPad Pro 13インチとの差は厚さ0.4mm・重量125gで、MatePad Pro 12が上回ります。参考までにiPhone 16の厚さは7.80mmで、4.7mmはスマートフォンよりも薄いタブレットという数値です。前モデル(約508gとされる)との比較でも、世代を追った軽量化がうかがえます。
12GB RAM・256GB起点のスペックと、AppGalleryだけで完結するという前提
本体スペックは12GB RAM・256GB/512GBストレージからの選択です。M-Pencil ProやGlide Keyboardを使った作業用途で使うなら、512GBを検討する価値がありそうです。
搭載OSはHarmonyOS 6.1と報じられていますが、情報源によって4.3や5との表記もあり、バージョン番号自体は確定情報として扱えません。ただし、報じられている6系(NEXT系列)であれば、AOSP互換レイヤー(Androidアプリを動かす互換機構)は撤去済みです。
その場合この端末はGoogle PlayストアやGMS(Google Mobile Services。Gmail・マップ等の動作基盤)が使えず、AppGallery(HMSベースの独自アプリストア)だけで完結する前提です。Googleのサービスをタブレットで多用する読者は、購入前に必ず確認すべき制約です。
カメラ・バッテリー・付属品はこう仕上がっている
カメラは背面50MP(オートフォーカス対応・1080p動画撮影)、フロント12MP、カラーはブルーとスペースグレーの2色、M-Pencil Pro・Glide Keyboardがオプション付属品として用意されると報じられています。
バッテリーは10,400mAhとされ、EU向けは9,760mAhとの情報もありますが単一系列のソースで、地域差の詳細は確認が取れていません。急速充電は66Wに対応し(満充電53分との情報あり)、リバース充電(本体をモバイルバッテリー代わりに使い他のデバイスを充電する機能)は40Wに対応するとされています。
欧州先行という前提で考える——今の時点で比較検討すべき軸
価格・地域別の発売日は、グローバル発表の時点では明らかにされていません。米国での発売可能性は低く、欧州展開が中心になるとの見方が出ています。ファーウェイ・ジャパンのPR TIMES配信一覧にも本製品のリリースは見当たらず、本稿執筆時点で日本発売はアナウンスされていません。
中国市場ではEnjoy Edition(Kirin T93A・12GB/256GB)がCNY 5,699(約843米ドル)から、PaperMatte版はCNY 6,499(約962米ドル)と報じられていますが、これは中国国内価格であり、グローバル価格や日本価格の目安にはなりません。
読者が整理すべき判断軸は次の3点です。
- GMSに依存するアプリ利用があるか(AppGalleryだけで足りるか)
- 4.7mm・454gという薄さ・軽さが自分の用途にどれだけ効くか
- 欧州先行という前提を踏まえ、価格と日本発売が判明するまで判断を保留できるか
まとめ
MatePad Pro 12は、ディスプレイ・薄さ・軽さの面では、報じられている数値だけでも競合機と十分に渡り合える仕上がりです。一方で、グローバル版と中国版の重量差(15g)やチップの詳細、価格・日本発売のように、まだ確認できていない要素も少なくありません。
今すぐ購入を決められる材料は揃っていないため、読者が取るべき行動は「GMSなしで運用できるか」を自分の使い方に照らして先に判断しておくことです。その答えが「使える」であれば、欧州での価格発表とあわせて比較表の数値を再確認するのが、次に取るべき具体的な一歩になります。
編集後記
454gと439g、たった15gの差にチップまで変わっている点に私は目を引かれました。グローバル版の厚さ4.7mmという数字だけ見ると軽快な端末に思えますが、GMS非搭載という前提を踏まえると、比較表の数字より先に自分の使い方を確かめておきたくなります。
— CODE. 編集部
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