この記事のポイント
- いつ:発売は2026年11月5日(木)予定。予約販売は10月22日10時に始まる
- 何が:シグマ「16-300mm F3.5-6.7 DC OS | Contemporary」のニコンZマウント版が10月8日に発表された
- 誰に:APS-C専用(DC)で、35mm判換算およそ24-450mm相当
- いくらで:公式はオープンプライス。118,800円はシグマオンラインショップの価格として報じられた数字(税込/税別は未明記)
- 注意点:Z版の質量は630gで、5マウント中で最も重い
シグマ16-300mmがニコンZに対応 11月5日発売、予約は10月22日10時から
シグマは2026年10月8日、高倍率ズーム「16-300mm F3.5-6.7 DC OS | Contemporary」のニコンZマウント版を発表しました。発売は11月5日(木)予定で、予約販売は10月22日10時に始まります(PR TIMES、とるなら)。
「DC」はAPS-Cサイズのセンサー専用という意味です。35mm判に換算すると約24-450mm相当の画角になり、広角から超望遠まで1本でまかなえます。ニコン株式会社とのライセンス契約の下で開発・製造・販売される製品です(とるなら)。
発売状況の書き方は報道で揺れており、Newsshooterは”now available”、Camera Jabberは「2026年11月5日から」としています(Newsshooter、Camera Jabber)。予約開始は10月22日、発売は11月5日と、別の日として押さえておくと混乱しません。
「世界初の18.8倍」はZ版の新記録ではない 2025年2月の初発表から続く自社調べ
「ミラーレス用交換レンズとして世界初の約18.8倍のズーム比」という主張は、Z版で新しく生まれたものではありません。シグマが2025年2月24日に本レンズを初めて発表した時点からの訴求です(シグマ公式)。Z版の発表を「Zで世界初が実現した」と読むと、事実とずれます。
この「世界初」はシグマ自身の調査に基づく主張で、Z版の発表資料の注記は「2026年9月現在 当社調べ」、比較の対象は「AF対応・ミラーレスカメラ用交換レンズ」に限られます(VIDEOSALON)。第三者が検証した記録は確認できていません。
Z版は630g・全長125.4mm 5マウント中で最も重く、最も長い
Z版の質量は630g、外径は約φ73.8mm、全長は125.4mmです。先行マウント版のうち最も軽いL・ソニーE・富士フイルムXの615gより15g、キヤノンRFの625gより5g重く、5マウント中で最重です。全長もZ版が最も長く、LおよびキヤノンRF版(121.4mm)との差は4.0mmです。Z版の値は販売店の掲載に基づき、公式の日本語表記は確認できていません(B&H、Pictureline)。
差は最大15g(約2.4%)・4.0mmで、体感できる大きさかは今回の情報では分かりません。
光学系は先行マウント版と同一ですが、Z版が重く長い理由は、今回確認できた情報には見当たりません。光学系が同一なので、先行4マウントで既に出ている写りのレビューを参考にできます。ただし重さ・長さはZ版の値で読み替える必要があります。
5マウントの質量・全長を並べると
このレンズは先にLマウントとソニーE(いずれも2025年4月24日発売)、富士フイルムXとキヤノンRF(2025年5月発売)で展開されてきました。ニコンZは5番目のマウントです(価格.com、シグマ公式)。
| マウント | 質量 | 全長 | Z版との全長差 |
|---|---|---|---|
| ニコン Z | 630g | 125.4mm | - |
| L | 615g | 121.4mm | Zが+4.0mm |
| キヤノン RF | 625g | 121.4mm | Zが+4.0mm |
| ソニー E | 615g | 123.4mm | Zが+2.0mm |
| 富士フイルム X | 615g | 123.7mm | Zが+1.7mm |
出典:シグマ公式 製品ページ。Z版は販売店掲載のB&Hによる。
レンズ構成は14群20枚、フィルター径はφ67mm
- 基本仕様:14群20枚(FLDガラス1枚、SLDガラス4枚、非球面レンズ4枚)、羽根9枚の円形絞り、最小絞りF22-45、フィルター径φ67mm
- 最短撮影距離:ワイド端17cm、テレ端105cm
- 最大撮影倍率:焦点距離70mm時に1:2(被写体を実寸の半分の大きさで写せる)
- 防塵防滴:簡易防塵防滴で、マウント部にゴムシーリングを備える。防水ではない(先行マウント版の公表値)
- ズームロック:ワイド端でズームを固定するロック機構を備える
出典:シグマ米国サイト。
AF-C・ボディ内収差補正に対応、手ブレ補正OS2はワイド端6段
AFはリニアモーター「HLA」で駆動します。Z版ではAF駆動と通信速度を最適化した制御アルゴリズムを新たに開発したとされ、AF-Cとボディ内収差補正に対応します(とるなら)。AF-CはコンティニュアスAF、つまり動く被写体を追い続けるモードで、動体を撮る人に関わる機能です。
手ブレ補正は「OS2」で、CIPA準拠の測定でワイド端6段、テレ端4.5段とされています。CIPA準拠とは、カメラ映像機器工業会の測定方法に沿った数値という意味です。この段数は先行マウント版の公表値で、Z版固有の数値かは確認できていません(シグマ公式)。実写での評価は未実施のため、AF追従や手ブレ補正、画質の優劣は断定しません。
ニコン純正DXレンズの対応表ではZ50IIなど4機種 フルサイズ機は撮像範囲がDXに固定
ニコン公式FAQによると、DXレンズに対応するAPS-C(DX)機はZ50II・Z50・Z30・Zfcです。フルサイズ(FX)機(ZR・Z9・Z8・Z6III・Z7II・Z6II・Z5II・Z7・Z6・Z5・Zf)にも装着できますが、撮像範囲がDXフォーマットに固定されます(ニコン公式FAQ)。ただしこのFAQはニコン純正DXレンズの対応表です。シグマが公表する対応機種リストは確認できていないため、本レンズでの動作は確認できていません。
開放F値はワイド端F3.5、望遠端F6.7で、望遠側ほどF値の数字が大きく、明るさは控えめになります。
純正の比較対象には、ニコンがDX用の高倍率ズームとしてラインアップする「NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR」があります(ニコン公式)。比べる観点は、焦点域・開放F値・質量の3点です。公式ページで確認してください。望遠端は18-140mmが140mm、本レンズが300mm(35mm判換算で約450mm相当)で、そこまでの望遠が必要かどうかが分かれ目になります。
118,800円はオープンプライスの報道値 実際の購入前に確認したいこと
シグマの価格は公式にはオープンプライス(メーカーが希望小売価格を定めず、販売店が価格を決める方式)です。118,800円は、シグマオンラインショップの価格として報じられた数字です。税込か税別かの明記は確認できていません(とるなら)。海外では米$769、英£599と報じられています(Camera Jabber、B&H)。
購入を検討するなら、予約が始まる10月22日に、シグマ公式と販売店の掲載で実際の価格と税込/税別を確かめるのが確実です。対応機種はシグマの製品ページで確認してください。
まとめ
Z版は11月5日発売予定で、予約は10月22日10時に始まります。「世界初の約18.8倍」は2025年2月から続くシグマ自社調べの主張で、Z版で新たに達成されたものではありません。Z版は質量630g、全長125.4mmで、5マウント中で最も重く、最も長い仕様です。
発売までに確認したいのは、実際の販売価格と対応機種です。光学系は先行4マウントと同じなので写りのレビューは参考になりますが、重さ・長さはZ版の値で読み替えてください。
編集後記
Zマウント版の話題は、派手な新記録ではなく、わずかな重さの違いに静かに着地した印象です。Z版の630gという数字は、先行マウントとの差で見れば紙の上では小さく映りますが、手に持つまで本当のところは分からないのだと、私は思いました。レンズは数字だけでは語れませんね。
— CODE. 編集部
- Source:PR TIMES
- Source:とるなら
- Source:シグマ(1)
- Source:シグマ(2)
- Source:シグマ米国サイト
- Source:ニコン(1)
- Source:ニコン(2)
- Source:Newsshooter
- Source:Camera Jabber
- Source:VIDEOSALON
- Source:価格.com
- Source:B&H
- Source:Pictureline
Photo: Marcos Paulo Prado on Unsplash

