- iOS 18.3.1は緊急セキュリティ更新
- USB制限モードの脆弱性を修正
- 対象デバイスは必ず更新を推奨
- 更新は簡単、手順と注意点を確認
iOS 18.3.1とは?今回のアップデートで何が変わった?
Appleは、2025年2月10日(現地時間)に、iPhoneおよびiPad向けに「iOS 18.3.1」および「iPadOS 18.3.1」をリリースしました。
今回のアップデートは、主にセキュリティの強化とバグ修正を目的としたもので、すべてのユーザーに推奨されています。
特に重要なのは、セキュリティ面での修正です。
Appleによると、今回のアップデートでは、「物理的な攻撃により、ロックされたデバイスのUSB制限モードが無効になる可能性がある」という脆弱性(ぜいじゃくせい:セキュリティ上の欠陥)に対処しました。
この問題は、特定の個人を標的とした高度な攻撃に悪用された可能性があると報告されており、緊急性の高いアップデートとなっています。
今回のアップデート対象デバイス
- iPhone XS 以降のモデル
- iPad Pro 13インチ
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代)以降のモデル
- iPad Pro 11インチ(第1世代)以降のモデル
- iPad Air(第3世代)以降のモデル
- iPad(第7世代)以降のモデル
- iPad mini(第5世代)以降のモデル
iOS 18.3.1で修正されたバグとセキュリティの問題点
今回のiOS 18.3.1では、具体的にどのようなバグやセキュリティの問題が修正されたのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
修正されたバグ
Appleは、今回のアップデートで修正されたバグの詳細について、具体的な内容は公表していません。
しかし、リリースノートには「重要なバグ修正」が含まれていると記載されており、ユーザーからの報告やApple社内でのテストで発見された、いくつかの問題が修正されたと考えられます。
セキュリティアップデートの詳細
今回のアップデートで最も重要なのは、CVE-2025-24200と呼ばれる脆弱性への対処です。
この脆弱性は、USB制限モードに関連するもので、悪用されると、ロックされたiPhoneやiPadに物理的にアクセスした攻撃者が、USB経由でデバイスのデータを抜き取ったり、不正な操作を行ったりする可能性があります。
「USB制限モード」とは?
USB制限モードは、iPhoneやiPadを保護するためのセキュリティ機能の一つです。
このモードが有効になっていると、ロックされた状態のデバイスをUSBケーブルでパソコンなどに接続しても、データ通信が制限されます。
これにより、パスコードを知らない第三者が、不正にデバイス内の情報にアクセスすることを防ぐことができます。
しかし、今回の脆弱性(CVE-2025-24200)では、このUSB制限モードが物理的な攻撃によって無効化されてしまう可能性がありました。
攻撃手法と影響範囲
Appleは、この脆弱性が実際に悪用された事例を認識していると報告しています。
ただし、攻撃の具体的な手法や影響範囲については明らかにしていません。
しかし、「特定の個人を標的とした高度な攻撃」と表現していることから、一般的なユーザーがこの脆弱性による攻撃を受ける可能性は低いと考えられます。
とはいえ、万が一、悪意のある第三者にiPhoneやiPadを物理的に奪われた場合、この脆弱性を悪用されるリスクは否定できません。
そのため、できるだけ早くアップデートを行い、セキュリティ対策を強化することが重要です。
iOS 18.3.1へのアップデート方法
iOS 18.3.1へのアップデートは、簡単に行うことができます。
以下の手順に従って、アップデートを実施してください。
iPhone/iPadでのアップデート手順
- 設定アプリを開きます。
- 一般をタップします。
- ソフトウェアアップデートをタップします。
- ダウンロードしてインストールをタップします。
- アップデートのダウンロードには、Wi-Fi接続が必要です。
- デバイスのバッテリー残量が少ない場合は、充電しながらアップデートを行ってください。
- パスコードを入力します(要求された場合)。
- 利用規約に同意します。
- アップデートのインストールが開始されます。
- デバイスが再起動します。
- アップデート完了です。
アップデート前の注意点
- バックアップの推奨: 万が一、アップデート中に問題が発生した場合に備えて、事前にiPhone/iPadのデータをバックアップしておくことを強く推奨します。バックアップは、iCloudまたはiTunes(パソコン)を使用して行うことができます。
- Wi-Fi接続の確認: アップデートファイルのダウンロードには、安定したWi-Fi接続が必要です。モバイルデータ通信(4G/5G)では、アップデートファイルのダウンロードができない場合があります。
- 時間の確保:
アップデートには時間がかかる場合があります。時間に余裕をもって実施しましょう。 - 空き容量の確認:
アップデートには十分な空き容量が必要です。ストレージ容量を確認し、不足している場合は、不要なファイルやアプリを削除してください。
アップデート時間の目安
アップデートにかかる時間は、デバイスのモデルや通信環境によって異なりますが、通常は10分~30分程度です。
アップデートがうまく行かない場合の対処法
- デバイスを再起動する:
iPhone/iPadを再起動してから、再度アップデートを試してください。 - Wi-Fi接続を確認する:
Wi-Fiルーターが正常に動作しているか、インターネットに接続されているかを確認してください。 - ストレージの空き容量を増やす:
不要なファイルやアプリを削除して、ストレージの空き容量を増やしてください。 - iTunes(パソコン)経由でアップデートする:
iPhone/iPadをパソコンに接続し、iTunesを使用してアップデートを試してください。 - Appleサポートに問い合わせる:
上記の方法を試してもアップデートができない場合は、Appleサポートに問い合わせてください。
全iPhone/iPadユーザーがiOS 18.3.1にアップデートすべき理由
今回のiOS 18.3.1は、セキュリティアップデートが主な目的です。
新機能の追加や大幅な変更はありませんが、すべてのiPhone/iPadユーザーにアップデートを強く推奨します。
セキュリティリスクの再確認
CVE-2025-24200の脆弱性は、特定の個人を狙った高度な攻撃に悪用される可能性があると報告されています。
一般ユーザーが標的となる可能性は低いですが、リスクを完全に排除するためには、アップデートが不可欠です。
バグ修正による利便性向上
具体的な内容は公表されていないものの、複数の軽微なバグが修正されています。
これにより、これまで一部のユーザーで発生していた問題が解消され、全体的な安定性とパフォーマンスが改善されている可能性があります。
今後のiOSアップデートとの関連性
今回のアップデートは、今後のiOSアップデートの前提となる可能性があります。
将来的に提供される新機能やセキュリティアップデートをスムーズに適用するためにも、最新の状態を保つことが重要です。今回のアップデートは、iPhone/iPadの安全性を高め、より快適に利用するために不可欠なものです。
まだアップデートがお済みでない方は、ぜひ実施をご検討ください。
iPhoneやiPadを常に最新の状態に保つことで、安心してデジタルライフを送りましょう。