Final Cut ProにMotionVFXが内蔵、11月提供予定。AIアシスタントは米国英語のみのベータで、MCP対応はmacOS 27以降

Macの画面に表示された動画編集のタイムラインを操作している様子。Apple Creator Studioの11月アップデートでFinal Cut ProにMotionVFXが内蔵されることを伝える記事のイメージ画像
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この記事のポイント

  • いつ:Appleは2026年10月27日(現地)にApple Creator Studioの11月アップデートを発表しました。提供は11月で、2026年11月4日時点で配信が始まったかは未確認です
  • 何が:Final Cut ProとMotionにMotionVFXが内蔵され、Pixelmator Proには文章で画像の一部を描き替える「塗りつぶしを生成」が加わります
  • 誰に:既存の加入者は追加料金なしで使えます。日本の価格は月額1,780円・年額17,800円(税込)です
  • 条件が付くもの:Logic Pro・Keynote・Pages・NumbersのAIアシスタントは米国英語のみのベータ。Keynote・Pages・NumbersのMCP対応はmacOS 27以降が必要です
  • 残る不明点:買い切り300ドルのFinal Cut Proに内蔵されるか、文字起こしの追加23言語に日本語が入るかは、どちらも未確認です

言語とOSの条件が示されたのは、AIアシスタントとMCPの2つだけ

Apple Creator Studio(Appleのクリエイター向けアプリをまとめたサブスク)の11月アップデートで、目玉はFinal Cut Pro向けプラグインの開発元MotionVFXの内蔵です。更新は2026年11月に提供され、既存の加入者は追加料金なしで使えます(ケータイ Watch、MacStories)。ただし2026年11月4日時点で、配信が始まったかは未確認です。

今回の発表で言語やOSの条件が示されたのは、AIアシスタントとMCP対応の2つだけです。文字起こしの追加言語は、日本語が入るかどうかが分からないという3つ目の状態にあります。Appleの発表を伝えた各報道から整理すると、次のとおりです。

アプリ何が増えるか提供状態必要なもの(言語・OS・契約)
Final Cut Pro(Mac)・MotionMotionVFX内蔵11月提供予定加入者は追加料金なし
Final Cut ProContent Hubの素材追加、キーフレームのイージング追加、クリップの切り離し11月提供予定加入者は追加料金なし
Pixelmator Pro「塗りつぶしを生成」、Final Cut Proとの往復編集11月提供予定加入者は追加料金なし
Logic Pro・Keynote・Pages・NumbersAIアシスタントベータ米国英語のみ。Apple Intelligence対応デバイスでiOS 27・iPadOS 27・macOS 27以降
Keynote・Pages・NumbersMCP対応ベータmacOS 27以降
Final Cut Pro文字起こしの対応言語を23言語追加11月提供予定追加言語に日本語が入るかは未確認

上の3行について、確認できた報道には言語・OSの条件が出てきません。配信後に、自分の環境で使えるかを確かめてください。

3月に買収したMotionVFXがFinal Cut ProとMotionに入り、文字起こしは23言語増える

背景には3月の買収があります。Appleは2026年3月16日、ポーランド・ワルシャワのFinal Cut Pro向けプラグイン開発元MotionVFXを買収しました。約70人がAppleに合流し、金額は非公表です(9to5Mac、TechCrunch)。

その成果が11月の内蔵です。Final Cut Pro(Mac版)には、ビジュアルエフェクト、プラグイン、トランジション、テンプレート、モーショングラフィックスのツール群が入ります。ロトスコープ(映像から被写体を切り抜く作業)、トラッキング、カラーグレーディングのツールも含まれます(Newsshooter、No Film School)。Motionにも、シネマティックなカラーグレーディング、3Dカメラトラッキング、ワンクリック選択のプラグインが内蔵されます(CineD)。iPad版Final Cut ProがMotionVFXの対象かどうかは、詳細が未発表です。

加入者にとっては、これまで別契約だった素材が月額に含まれる形になります。Gadget Hacksによると、買収前に米国でMotionVFXのプロ向け機能を使うには、Creator Studioの月額12.99ドルに加えて、月額約29ドルが必要でした。

Content Hubは、Appleが選んだストック映像・画像・背景の素材ライブラリです。ここに素材が追加され、Final Cut Pro内から開けます(ケータイ Watch)。あわせてFinal Cut Proには、キーフレームのイージング(動きの加減速の付け方)の選択肢追加と、クリップをプライマリストーリーライン(タイムラインの軸になる、クリップを並べる主要な列)から切り離す機能も入ります(MacStories)。

Pixelmator Proの「塗りつぶしを生成」(英語名はGenerate Fill)は、テキストの指示で画像の一部を描き替える機能です。周囲の光やパースに自動で合わせるとされています(Smart Watch Life、CGinterest)。Final Cut Proとの往復編集では、タイムライン上の画像をPixelmator Proで開いて編集し、再読み込みなしでプロジェクトに戻せます。

Final Cut Proの文字起こしは23言語増えるが、日本語の有無は言語リスト待ち

Final Cut Proの文字起こしは、対応言語が23言語増えます。ただし、追加される言語に日本語が含まれるかは未確認です。Appleは言語リストを公開していないとする報道もあり、現時点では一覧を突き合わせて判断できません。日本語の文字起こしを当てにしている人は、リストの公開を待つ必要があります。

日本語環境では、Keynote・Pages・NumbersのAIは当面試せない

AIアシスタントの対象はLogic Pro・Keynote・Pages・Numbersで、いずれもベータ版です(TechRepublic、ケータイ Watch)。TechRepublicがAppleの注記として伝えるところでは、対応は米国英語のみです。要件は、Apple Intelligence対応デバイスでiOS 27・iPadOS 27・macOS 27以降です。確認できた報道には、各アプリでアシスタントが何をするかの詳細は出てきません。日本語対応の予定や時期も未確認です。

MCP(Model Context Protocol)は、外部のAIエージェントやツールがアプリとやり取りするための共通の取り決めです。Keynote・Pages・Numbersが対応し、外部のAIが文書の内容を読み、編集し、自動化処理を実行できるようになります。こちらもベータで、Appleの注記ではmacOS 27以降が必要です(MacStories)。

一部の報道(opentools.aiなど)は、この注記を「MCPは当面Macのみ」と読んでいます。これは報道側の推論で、Appleの言明ではありません。macOS 27の日本での提供時期も未確認です。

買い切り版への内蔵は未確認。米国では年額129ドルを約2年4か月続けると買い切り300ドルを超える

Creator Studioは、2026年1月29日に提供が始まったサブスクのバンドルです。Final Cut Pro・Logic Pro・Pixelmator Pro・Motion・Compressor・MainStageと、Keynote・Pages・Numbers・フリーボードのプレミアム機能が含まれます(MacRumors)。

日本の価格は月額1,780円・年額17,800円(税込)です。学生・教職員は月額480円・年額4,800円で、1か月の無料トライアルがあります(iPhone Mania)。月額を12か月続けると1,780円×12=21,360円なので、年額のほうが3,560円安くなります(編集部による計算)。これは1月の提供開始時の価格で、今回の更新に伴う価格変更の有無は未確認です。

買い切り版と比べる前に、断りが2つあります。日本円の買い切り価格は確認できていないため、以下は米国価格での比較です。また年額はほかのアプリも含むバンドルの料金で、Final Cut Pro単体の比較ではありません。そのうえで、米国の買い切り版は300ドル、Creator Studioの年額は129ドルです(DPReview)。年額を払い続けると300÷129=約2.3年、つまり約2年4か月で累計が買い切りの300ドルを超えます(編集部による計算)。

買い切り版にMotionVFXが内蔵されるかは未確認です。DPReviewは、買い切り版のFinal Cut Proを購入した人がMotionVFXのサブスクリプションを別途契約すれば、MotionVFXを使い続けられると伝えていますが、単一媒体の見立てです。

まとめ——11月に確かめる2点

確かめることは2つです。配信が実際に始まったか、そして日本語で使えるものがどこまで増えるか(文字起こしの追加言語と、AIアシスタント・MCPの日本語対応)です。

  • Creator Studio加入者:追加料金なしの対象です。App Storeに更新が届いたらFinal Cut Pro・Motion・Pixelmator Proを開き、MotionVFXや「塗りつぶしを生成」が自分の環境にあるかを試してください
  • 買い切り版Final Cut Proのユーザー:内蔵の対象かは未確認です。更新後のアプリにMotionVFXが現れるかを確かめるまで、内蔵を前提に計画を立てないでください
  • Keynote・Pages・Numbers中心の人:AIアシスタントは日本語環境では当面対象外です。MCPを試すなら、手元のMacがmacOS 27以降かを先に確かめてください
  • これから契約を検討する人:Final Cut Proだけが目的なら、買い切り版への内蔵が確認できるまで待つ判断もできます。Logic ProやPixelmator Pro、Motionも使うなら、月額1,780円の対象が今回広がる側です

編集後記

加入者にとっては、買収前に月額約29ドルを別に積んでいたMotionVFXが、11月の更新で月額に含まれる形になる点が、いちばん印象に残りました。一方でAIアシスタントは米国英語のみのベータなので、日本語環境の私が当面は試せないのが、少し悔しいところです。

— CODE. 編集部

Photo: Nejc Soklič on Unsplash

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