iPhoneが「ひったくり」を検知して自動ロックする? Appleが開発中とみられる盗難対策機能の兆候

要点(先に結論)

  • いつ・誰が:最初に報じたのは9to5Mac(2026年5月26日、Marcus Mendes)。Apple社内コードの解析に基づく内容です。
  • 何が:ひったくられた(手から奪われた)瞬間にiPhoneを自動でロックする盗難対策機能の兆候が、コード上で見つかったとされています。
  • ステータス(重要):これはベータのコードで示唆されている未確定の機能であり、Apple公式の発表はなく、まだリリースもされていません
  • なぜ重要か:街頭でのひったくり被害に対し、奪取された直後に端末とデータを守れる可能性があるためです。
  • 読者は何をすべきか:この機能の確定を待たなくても、既存の「Stolen Device Protection(盗難デバイスの保護)」は今すぐ有効化できます(後述)。
目次

何が報じられたか:iPhoneを自動ロックする「ひったくり対策」のコードの兆候

9to5Mac(5月26日)は、Apple社内コードの解析から、ひったくられた瞬間にiPhoneを自動ロックする盗難対策機能の兆候が見つかったと報じました。あくまでコード解析由来であり、Apple公式の発表ではない点に注意が必要です。現段階は噂・リークの域を出ません。

その後、MacRumors(5月27日、Juli Clover)Digital TrendsAppleInsider、Android Authorityなどが二次報道しました。複数媒体が取り上げたとはいえ、いずれも一次情報はコード解析である点は変わりません。

本記事では以降、確定情報と区別するため「〜とみられる」「〜と報じられた/示唆されている」という表現を保ち、断定は避けます。

どう検知する? センサーとApple Watch連携の仕組み

検知には、accelerometer(加速度センサー)などのモーションセンサーが使われるとみられます。9to5Mac、Digital Trends、AppleInsider、Android Authorityは、加速度センサーやモーションセンサーへの言及にとどまっています。gyroscope(ジャイロセンサー)の併用を明記したのはMacRumorsのみで、出典が限られる点は割り引いて読む必要があります。

加えて、ペアリング済みのApple Watchとの距離変化も手がかりになるとされています。MacRumorsは所有者の手首から急に離れたことを検知すると報じ、9to5MacもApple Watchとの距離を観測すると伝えています。

誤作動を抑える条件もあるとみられます。AppleInsiderは、自宅・職場や既知のWi-Fiに接続している場合は発動しないと示唆していますが、これは推測を含む二次報道です。

ロックされると何が守られる?「Stolen Device Protection」の中身

奪取を検知すると、iPhoneをロックして「Stolen Device Protection(盗難デバイスの保護)」を発動、あるいはその制限を適用するとされています(MacRumorsAppleInsider)。ここで効いてくるのは、新機能そのものではなく、すでに存在する保護機能です。

Stolen Device Protectionとは、iOS 17.3で導入済みの既存機能で、パスワードや保存済みのクレジットカード情報などへのアクセスにFace ID/Touch IDの生体認証を要求する仕組みです(MacRumors)。パスコードを盗み見られても、生体認証がなければ重要情報に到達しにくくなります。

さらに、Apple Accountのパスワード変更といった重要操作には約1時間の「Security Delay(セキュリティ遅延)」が課されます。AppleInsiderは、この機能がiOS 26.4でデフォルト有効化されたとも付記しています。設定は「設定 > Face IDとパスコード > 盗難デバイスの保護」から確認でき、詳細はApple公式サポートページ「About Stolen Device Protection for iPhone」が参照先になります。

いつ使える? 現状は「すべて未確定」──提供時期もiOSバージョンも不明

提供時期は、各報道がそろって「不明(no word on when)」としています(MacRumors)。搭載されるiOSのバージョンも、現時点では確定していません。

兆候自体は、iOS 26.6ベータの文脈で報じられています。MacRumorsは6月15日配信の開発者向けbeta 2について「ひったくり対策機能を含む可能性がある(might also include)」と記し、6月16日のパブリックbeta 2についても「兆候(signs of)」という推測的なトーンにとどめています。当初の5月26〜27日の報道は搭載iOSを明示しておらず、「iOS 26.6で発見された」と断定はできません。

時期については、Digital Trendsが一つの可能性としてiOS 27(年内)に言及していますが、これも確定ではありません。なお、ユーザーが切り替えられる設定トグルの有無について明言した媒体はなく、現時点で公開設定は確認されていません。一部のサーチ要約で見られるコードネームや追加仕様については、本媒体で出典を確認できなかったため扱いません。

Android「Theft Detection Lock」との比較──Appleは追随か

この動きは、Androidがすでに提供している「Theft Detection Lock」に相当、あるいは着想を得たものと位置づけられています。Digital Trendsは、Android 15で導入されたこの機能から「大きく着想を得ている」と表現し、Android AuthoryやMacRumorsも同趣旨を伝えています。

両者を並べると、最大の差分は「提供状況」です。Androidは提供済みである一方、Appleはベータのコードに兆候が見つかった段階にすぎません。

項目 Android(Theft Detection Lock) Apple(兆候とみられる機能)
検知方式 AI/モーションセンサーでひったくりを検知 加速度センサー等のモーションセンサー(gyroscopeはMacRumorsのみ言及)
連携デバイス スマートフォン単体 ペアリング済みApple Watchとの距離変化も活用とみられる
発動後の挙動 画面を自動ロック ロックしStolen Device Protectionを適用とされる
提供状況 提供済み(Android 15) ベータのコードに兆候の段階・未リリース

まとめ:過度な期待は禁物、それでも今できる盗難対策

現時点は「ベータのコードに兆候が見つかった」段階です。Apple公式の発表があるまでは、仕様が確定したものとして扱わないのが賢明です。

とはいえ、待つ間にできることはあります。自動ロック機能を待たなくても、既存のStolen Device Protectionは今すぐ有効化できます。「設定 > Face IDとパスコード > 盗難デバイスの保護」から確認してみてください。

続報は、今後のiOS 26.6以降のベータと、Apple公式の発表に注目するのが確実です。新しい兆候が出ても、それが「リリース」を意味するわけではない点を念頭に置きながら追いかけるとよいでしょう。

編集部より

手から奪われた瞬間にロックされるという発想は、街でスマホを使う私にとってかなり心強い印象です。ただ今回はベータのコードに兆候が見つかった段階なので、つい先走りそうになる自分を抑えています。発表を待つ間も、既存のStolen Device Protectionは今すぐ有効化できると知り、まずはそこから見直したくなりました。

— CODE. 編集部

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