11月9日時点で、止まったサービスのうちどこまで戻り、何が分かり、何がまだ分からないのかを整理します。NTTドコモが11月4日に確認した My docomo とドコモオンラインショップへの不正アクセスが対象で、本人確認書類の番号が含まれる可能性があります。
この記事のポイント
- いつ:11月4日に不正アクセスを確認、5日午前1時5分ごろから My docomo とドコモオンラインショップの各種手続きを停止
- 現在地:ahamoの新規受付サイトは11月8日に再開。My docomo とドコモオンラインショップは11月9日時点で再開の発表が確認できない
- 規模:11月5日の「最大約30万件」は、11月6日の会見で最大294,839回線(個人204,157・法人90,682)に。人数ではなく電話番号(回線)の数
- 項目:全対象者で氏名・生年月日・住所・電話番号・本人確認書類の番号・契約情報の可能性。クレジットカード番号は流出していないと報じられている
- 未確認:dアカウントのパスワードが含まれるか、SMSが届かない人は対象外かは現時点で確認できていない。ドコモを装う連絡のURLは開かない
ahamoのサイトは11月8日に再開、My docomoとドコモオンラインショップは11月9日時点で再開の発表が確認できない
11月5日午前1時5分ごろに止まったのは、My docomo とドコモオンラインショップの2サービスです(ドコモ公式お知らせ(第二報)、ITmedia NEWS)。
ahamoの新規受付サイトは6日17時26分ごろに予防的に止まりました(ahamoへの不正アクセスは確認されていません)。「サイトの安全性が確認できた」として8日に再開しています(ITmedia Mobile)。一方、My docomo とドコモオンラインショップは、11月9日時点で再開の発表を確認できていません。公式の第三報(6日18時時点)では、再開日時は未定で、安全が確認できたサービスから順次再開する方針とされています。
検索に出る「緊急メンテナンス完了」のうち完了済みは2つ(ahamoの8日の完了、10月22日の別の予防的なメンテナンス)で、本件の My docomo とオンラインショップは完了の発表を確認できません。
止まっている間の手続きについて、代替手段を明示した公式案内は確認できていません。11月4日付の告知には、店頭でも手続きしづらい事象が出ていたこと、ご利用料金・データ通信量の確認は通常どおり利用できることが記載されているとされます(ドコモの告知(11月4日付))。後者が11月9日時点でも同じかは未確認です。急ぎの用がある人は、ドコモショップや公式の問い合わせ窓口に直接確認してください。
「最大約30万件」は11月5日の数字、294,839回線は11月6日の会見で確定した同じ事象の数字——数えているのは人でなく回線
2つの数字は矛盾ではなく、時点の違いです。11月5日の発表時点が「最大約30万件」(ITmedia NEWS)で、6日の会見で副社長の坪谷寿一氏が最大294,839回線と説明しました(マイナビニュース、ケータイ Watch)。内訳は個人204,157、法人90,682で、合計と一致します。
数えているのは電話番号(回線)なので、人数とは一致せず、「29万人分」とは読めません。解約して他社へ移った人も含まれ、この点は解約・退会した人も対象になった別の事案と共通です。
通知は6日から、個人向けにSMSで個別に始まりました。法人向けの通知方法は確認できていません。
カード番号は流出していないと報じられ、出た可能性があるのは氏名・住所に加え「本人確認書類の番号」——全対象者が対象の項目と一部だけの項目
流出した可能性のある項目は、対象者によって異なります(日本経済新聞、issoh。いずれも6日の公表を伝える報道ベース)。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 全対象者 | 氏名、生年月日、住所、連絡先(電話番号)、本人確認書類の番号、契約情報(料金プランを含む) |
| 一部の対象者のみ | 口座番号・口座名義、勤務先の名称と所在地、子育て応援プログラム関連情報 |
クレジットカード番号は、マスキング済みのため流出していないと報じられています。マイナンバーも流出していないと報じられていますが、こちらも報道ベースです。
本件で公表されているのは書類の「番号」で、免許証などの券面画像が出たタイムズカーの別事案とは、出ているものが違います。カード番号なら止めて再発行するのが一般的ですが、書類の番号についての公式の説明は確認できておらず、悪用されるかどうかは断定できません。
侵入の起点はdアカウントとされるが、パスワードが含まれるかは未確認——会見で説明された手口と、まだ分からない4点
報道によると、会見では、外部からインターネット経由で侵入し、複数システムの連携の隙を突いて顧客情報を機械的に検索・取得した手口が説明されました。起点はdアカウントとされ、2段階認証とパスキーは正常に機能していたと説明されています(ケータイ Watch)。公式文書での裏取りはできていません。
まだ分からないのは次の4点で、個人契約者の行動に関わるのは前の2点です。
- dアカウントのパスワード:現時点では、含まれるとも含まれないとも確認できていません。備えとして、同じパスワードを他のサービスで使い回していないかを確認しておく方法があります(編集部の助言)
- SMSが届かない人:対象外と言えるかは未確認です。二次情報は、届かないことだけでは対象外と判断できないと指摘していますが、公式の明言は確認できていません
- 法人の通知方法:未確認です
- 見舞金:支払いを検討中と説明されましたが、対象者と金額は未定です
原因・侵入経路・影響範囲は、11月6日の第三報時点で調査中です。11月7〜9日の追加続報は確認できていません。
混同しやすい別事案は3つ——5G SAの通信障害、総務省の行政指導(34万4,213人)、10月22日の予防メンテナンス
時期の近いドコモ関連のニュースが、本件と取り違えられやすくなっています。次の3つは、いずれも別事案です。
| 事案 | 日付 | 内容(本件との関係) |
|---|---|---|
| 5G SAの通信障害 | 11月5日 | 会社は不正アクセスの形跡はないと説明(ITmedia Mobile)。本件とは別事象 |
| 総務省の行政指導 | 11月6日 | 契約者344,213人分の電話番号等をAmazonジャパンへ同意なく提供(日本経済新聞)。本件とは無関係 |
| 予防的セキュリティメンテナンス | 10月22日完了 | 別の予防対応 |
ドコモを装う連絡のURLは開かない、番号は公式お知らせで確認
注意喚起として挙げられているのは、本文のURLにアクセスしない、添付ファイルを開かない、個人情報・パスワード・クレジットカード情報を入力しない、の3点です。メール、SMS、電話のどれでも同じで、「ドコモ」や「関係者」を名乗る連絡はまず止めてください。メールの送信元が本物のドメインでも偽の連絡が届いた、送信元の表示が手がかりにならなかった事例があります。
窓口は、特設ダイヤルが0120-451-360(9:00〜20:00)、一般窓口がドコモの携帯から151、一般電話から0120-800-000と伝えられています。複数の二次情報が一致しているだけで、公式本文では確認できていません。最新の番号は公式お知らせで確認してください。
まとめ
最大294,839回線は人数ではなく、本人確認書類の番号は出た可能性があり、カード番号は出ていないと報じられています。
次に見るのは3点です。My docomo とオンラインショップの再開発表、原因・侵入経路の続報、見舞金の確定です。
編集後記
「最大約30万件」から294,839回線へと数字が動くのを追っていくと、数えているのは人ではなく回線なのだと、読み直して気づきました。ahamoの新規受付サイトが戻った一方で My docomo の再開はまだ発表を確認できないので、分かったことと分からないことを分けて、続報を待ちたいと思います。
— CODE. 編集部

