この記事のポイント
- いつ:2026年9月16日、サンワサプライが発表・発売しました
- 何が:消火剤入りマイクロカプセルシートを内蔵した電源タップ「TAP-AC3WN2-FPS」「TAP-TSH3」シリーズが登場しました
- 誰に:電源タップやテーブルタップの発火・トラッキング火災が気になる人、在宅ワークで複数機器を1つのタップに集約している人向け
- なぜ重要:一般社団法人防災安全協会の「防災製品等推奨品」認定とPSE適合という2つの裏付けを持つ一方、絶縁キャップやホコリ防止シャッターは実は既存モデルにも搭載されている機能で、今回純粋に新しいのは消火剤シートだけです
- 読者は何をすべきか:直挿しかケーブル付きか、長さは何mかを用途で選びます。「初期消火」であって発火自体は防がない点の理解が前提です
サンワサプライは2026年9月16日、内部に消火剤シートを内蔵した電源タップの新シリーズを発表・発売しました。コンセント直挿しタイプの「TAP-AC3WN2-FPS」と、ケーブル付きの「TAP-TSH3」シリーズの2系統で展開します。
発火の温度上昇で消火剤を自動散布——マイクロカプセルシートの「初期消火」の仕組み
新シリーズの核心は、タップ内部に貼り付けられた「消火剤を内包したマイクロカプセルシート」です。マイクロカプセルとは、薬剤などの中身を微小な膜で包み込み、特定の条件が揃うまで外に漏れ出さないようにした粒子のことを指します。
発火によってタップ内部の温度が上昇すると、このカプセルが破れて消火剤が自動的に散布される仕組みです。消火剤は酸素の供給を遮断しながら冷却し、これによって外部への延焼を防ぐ「初期消火」を行います(出典)。
ここで注意したいのは、この機能が防ぐのは「延焼」であって「発火」そのものではないという点です。何らかの原因でタップ内が発火した場合に、それを周囲に広げないための機構であり、過負荷や配線不良による発火自体を未然に防ぐ機能ではありません。また、シートが何度で作動するかという具体的な作動温度は、現時点で公表されている情報の範囲では確認できませんでした。あわせて、消火剤の成分や、作動して散布された後の残留物の扱いについても、確認できた範囲の公開情報では触れられていませんでした。
一般社団法人防災安全協会「防災製品等推奨品」認定・PSE適合——安全性の裏付け
新シリーズは、一般社団法人防災安全協会が認定する「防災製品等推奨品」に選定されています。同協会は防災に資する製品を審査・推奨する第三者機関で、メーカー単独の自己申告ではない外部評価を経ていることになります。
あわせて、電気用品を製造・販売する際に満たすべき安全基準を定めた電気用品安全法(PSE)にも適合しています(出典)。PSEは日本国内で家電製品などを流通させる際の法的な安全基準であり、対応製品にはPSEマークの表示が義務付けられています。
直挿し「TAP-AC3WN2-FPS」968円、ケーブル付き「TAP-TSH3」は1m〜5mの4種・1,980円〜3,630円
新シリーズは用途別に2系統・計5モデルが用意されます。コンセントに直接挿すトリプルタップ(電源を3分配)の「TAP-AC3WN2-FPS」は、市場想定売価968円(税込)で最も手頃な価格帯です(出典)。
ケーブル付きの「TAP-TSH3」シリーズは、設置場所からコンセントまでの距離に応じてケーブル長を1m/2m/3m/5mの4種類から選べます(出典)。
※TAP-TSH3シリーズのケーブル長・型番・価格の対応は、単一の情報源に基づくとみられる内容です。実際の型番表記とは異なる可能性があります。
| 型番 | タイプ | ケーブル長 | 市場想定売価(税込) |
|---|---|---|---|
| TAP-AC3WN2-FPS | コンセント直挿し | ー | 968円 |
| TAP-TSH31N2-FPS | ケーブル付き | 1m | 1,980円 |
| TAP-TSH32N2-FPS | ケーブル付き | 2m | 2,310円 |
| TAP-TSH33N2-FPS | ケーブル付き | 3m | 2,750円 |
| TAP-TSH35N2-FPS | ケーブル付き | 5m | 3,630円 |
TAP-TSH3シリーズ全体の価格帯が「1,980円〜3,630円」である点は、複数の媒体で一致しています(出典)。購入時は販売ページで型番と長さを必ず確認しておきたいところです。
デスク周りで機器の近くに1台置きたいなら直挿しタイプ、コンセントから離れた場所で複数の機器をまとめたいならケーブル付きタイプで、机の配置に合わせた長さを選ぶのが基本の考え方になります。
絶縁キャップもホコリ防止シャッターも既存モデルに元からある——今回追加されたのは消火剤シートだけ
新シリーズは、プラグの根元に「トラッキング火災」を防ぐ絶縁キャップを備えています。トラッキング火災とは、コンセントに挿しっぱなしのプラグの隙間にホコリが溜まり、湿気を吸って通電することで発火する現象を指します。絶縁キャップはこの隙間を塞ぎ、ホコリの侵入を防ぐ部品です。
加えて、ホコリ防止シャッターも搭載されます。ただしこのシャッターは、ケーブル付きの「TAP-TSH3」シリーズのみに搭載される機能で、コンセント直挿しの「TAP-AC3WN2-FPS」には付いていない点に注意が必要です(出典、出典)。
実は、絶縁キャップとホコリ防止シャッターはいずれも目新しい機能ではありません。型番の末尾に「-FPS」が付かない既存モデル「TAP-AC3WN2」「TAP-TSH33N」にも、以前からこの2つの機能は搭載されています(出典、出典)。つまり今回のシリーズで純粋に新しいのは、消火剤シートただ1点だということになります。
消火シートの使用期限は目安5年、作動後は再使用不可——買い替えを検討する判断材料
消火剤シートには寿命があります。サンワサプライによると、使用期間の目安は環境により異なるものの5年程度とされています。また、一度作動して消火剤が散布された製品は、その効果を再び発揮できないため、火災が起きた製品自体は再使用しないよう案内されています(出典)。
もうひとつ注意したいのが、既存モデルとの価格の見比べ方です。新製品に示されているのは「市場想定売価」、既存モデルに示されているのは「標準価格」で、そもそも表示されている価格の種類が異なります。したがって両者の差額を、そのまま「消火剤シートの上乗せ分」として読むことはできません。
参考までに数字を並べると、既存の非FPSモデル「TAP-TSH33N」(2P・3個口・3m・ホコリ防止シャッター+絶縁キャップ付きのスイングプラグタイプ)の標準価格は1,870円(税込)とみられます(出典)。同じケーブル長帯のFPSモデル「TAP-TSH33N2-FPS」は2,750円と案内されています。買い替えを検討する際は、この見かけの差そのものより、5年という使用期限と作動後は再使用不可という使い捨て前提の性質を判断材料にするのが実務的です。
まとめ
サンワサプライの新シリーズは、発火を防ぐ製品ではなく、発火時に消火剤シートで延焼を食い止める「初期消火」の製品です。防災製品等推奨品の認定とPSE適合という裏付けを持つ一方、絶縁キャップとホコリ防止シャッターは既存モデルからの継承機能であり、新規性があるのは消火剤シートのみです。
購入を検討する場合は、直挿しかケーブル付きか、必要なケーブル長は何mかを用途に合わせて選び、作動温度が非公表である点、使用期限が目安5年で作動後は再使用不可である点を理解した上で導入するのが望ましいです。
編集後記
今回のシリーズで純粋に新しいのが消火剤シートだけだったという点に、私は地味ながら興味深さを感じました。使用期限が目安5年で作動後は再使用できないと知ると、価格差以上に「使い捨て前提」の性質をつい意識してしまいますね。
— CODE. 編集部
- Source:PR TIMES(サンワサプライ)
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Photo: Clint Patterson on Unsplash

