「SOUND GLASS」全3シリーズが鯖江発で9月10日発売、価格差2.3倍を生むのはレンズと防水性能

オープンイヤー型オーディオアイウェアを思わせるメガネのイメージ
目次

この記事のポイント

  • いつ:2026年9月10日(木)発売(発表は9月1日)
  • 何が:福井県鯖江市のFUJIKON HOLDINGSがオープンイヤー型オーディオアイウェア「SOUND GLASS」全3シリーズ(ST/EW/SG)を発売
  • 価格:ST 8,778円/EW・SG 20,350円(税込)——差はドライバーでなくレンズと防水等級(IPX4/IP54/IPX6)
  • 注目:LDAC対応はEW限定、SGは調光・偏光レンズ搭載——Bluetooth 6.0の目玉機能「Channel Sounding」への言及はメーカー説明から確認できない
  • 未公表:各モデルの重量、ST・SGの度付きレンズ対応可否——掛け心地の判断はまだできない

3シリーズ共通の仕様はBluetooth 6.0とENC対応マイク

福井県鯖江市のFUJIKON HOLDINGSは、オープンイヤー型オーディオアイウェア「SOUND GLASS」全3シリーズを2026年9月10日(木)に発売しました(FUJIKON HOLDINGS 公式プレスリリース)。発表は9月1日でした。鯖江は国産メガネフレームの一大産地として知られ、眼鏡フレームの製造ノウハウを音響機器に応用した点が特徴です。

ラインナップは日常使い向けの「ST」(ST01〜ST04)、ビジネス向けの「EW」(EW01/EW02)、スポーツ・アウトドア向けの「SG」(SG01/SG02)の3シリーズ体制です。全モデル共通で、Bluetooth 6.0への対応と、通話時の周囲の雑音を抑えるENCに対応したMEMSマイクを備えます。

いずれもメガネのテンプル(つる)部分に超小型スピーカーとマイクを内蔵し、鼓膜をふさがずに音を届ける「オープンイヤー構造」を採用しています(Real Sound TechAppBank)。耳をふさがない設計そのものは完全ワイヤレスイヤホンにも広がっており、cheeroのダンボー版イヤホンもその一例です。違いは本体の形で、メガネ型のSOUND GLASSはレンズという機能を同時に持てる点が分かれ目になります。

ST 8,778円・EW/SG 20,350円、価格差2.3倍を生むのはドライバーでなくレンズと防水等級

3シリーズの価格差は最大2.3倍ですが、正体はドライバーの性能差ではなく、レンズの機能と防水防塵等級(IP等級。数字が大きいほど水・ホコリへの耐性が高い規格)の差です。下表に価格・等級・想定シーンをまとめます(digimaga)。

シリーズ価格(税込)防水防塵レンズの機能想定シーン
ST(ST01〜ST04)8,778円IPX4記載は確認できず日常使い
EW(EW01/EW02)20,350円IP54ブルーライトカット・UVカット(度付き交換可)ビジネス・PC作業
SG(SG01/SG02)20,350円IPX6調光・偏光スポーツ・アウトドア

上位2シリーズにはレンズ側の機能が明示されている一方、最も安いSTについてはレンズ機能の記載が本稿執筆時点で確認できませんでした。つまりSTは音とマイクの機能に絞った構成で、EWとSGはそこにレンズの付加価値と高い防水等級が乗る、という並びになります。

※連続音楽再生時間はST・EWが約8時間、SGが約7.5時間、充電時間はST・EWが約2時間、SGが約1.5〜2時間と伝えられています。ただし一次情報は未確認の参考値です。

EWだけがLDAC対応、ブルーライトカットレンズは購入後に度付きへ交換できる

EWシリーズは、ソニーが策定した高ビットレート伝送に対応するBluetoothコーデック「LDAC」に対応する唯一のシリーズです。標準装備はブルーライトカット・UVカットのクリアレンズで、購入後に眼鏡店で度付きレンズへ交換できます。

つまり、最初はPC作業用のブルーライトカットグラスとして使い始め、必要になった時点で度付きに切り替えられるということです。防水等級はIP54(Amazon商品ページ)で、ST(IPX4)より一段高く設定されています(digimaga)。

SGは調光・偏光レンズとスポーツ向けの音漏れ対策——同じ20,350円でもEWと狙いが違う

SGシリーズはEWと同じ20,350円ですが、狙いは異なります。レンズは紫外線量に応じて濃度が変わる調光レンズと、路面や水面の反射光によるギラつきを抑える偏光レンズを備え、屋外でのスポーツ・アウトドア利用を想定した仕様です。

音まわりでは、音漏れの原因となる音波を逆位相の波で打ち消す設計を採用し、周囲への音漏れを低減しています。防水等級もIPX6と3シリーズ中で最も高く、汗や急な雨を想定した作りです(digimaga)。

「Bluetooth 6.0搭載」は各社報道の共通文言、だがSIGが目玉に挙げる測距機能への言及は確認できない

各社報道が共通して伝える「Bluetooth 6.0搭載」ですが、規格団体Bluetooth SIGの説明と照らすと、報道内容とのギャップが見えてきます。

Bluetooth SIGはCore Specification 6.0の主要機能として「Channel Sounding」を挙げています。2台の機器間で高精度な距離測定を行う機能です。従来の電波強度(RSSI)方式を大きく上回るセンチメートル級の精度を、位相ベース測距と往復時間測定の組み合わせで実現するとされています(Bluetooth SIG公式)。

一方、SOUND GLASSについての各メディアの報道やメーカー説明は「安定した接続」「低遅延」といった一般的な表現にとどまります。Channel Sounding等の測距機能への言及は本稿執筆時点で確認できていません。使えないと断定するのではなく、公開情報からは確認できない段階です。

SOUND GLASSは重量非公表、ST・SGの度付き対応も未確認

メガネ型デバイスにとって重量は掛け心地を左右する重要な指標ですが、SOUND GLASSは3シリーズとも本稿執筆時点で重量(g)が公表されていません。度付きレンズへの交換対応も、EWは可能と明示されている一方、STとSGについては確認できていません。

購入検討時は公式オンラインストア「メガネプラス」や楽天市場の最新情報もあわせて確認してください。

まとめ

SOUND GLASSは、ドライバーではなくレンズと防水等級でシリーズを差別化した点が特徴的な製品です。選ぶ際の判断軸は次のように整理できます。

  • 日常使いで手頃に始めたい→ST(8,778円・IPX4)
  • PCグラスも兼ねてビジネスで使いたい→EW(20,350円・LDAC対応・度付き交換可)
  • スポーツやアウトドアで使いたい→SG(20,350円・調光/偏光レンズ・音漏れ低減)

重量や一部モデルの度付き対応など未公表の情報もあるため、続報が出た際はあらためて紹介します。

編集後記

ドライバーではなくレンズと防水等級で2.3倍もの価格差を作るという発想に、私はまず唸ってしまいました。EW限定のLDAC対応や、SGの調光・偏光レンズという振り分けからは、使う場面を絞り込んだ跡が見えます。ただ肝心の重量が非公表なのは、掛け心地を気にする身としては少し気になるところです。

— CODE. 編集部

Photo: Zarak Khan on Unsplash

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