この記事のポイント
- いつ:2026年8月31日、Chromeウェブストアが残存するManifest V2(MV2)拡張機能をすべて削除。uBlock Originも対象です
- 何が:今回起きたのは「ウェブストア掲載の削除」であり、「ブラウザでの実行可否」とは別の出来事。拡張機能が動かなくなる措置自体は、2025年7月頃のChrome 139で完了しています
- 誰に:ChromeでフルのuBlock Origin等のMV2拡張を使う(使っていた)全ユーザー。特に長くChromeを更新していない人は要確認です
- なぜ重要:Chromeのバージョン次第で結果は3パターンに分かれます。今日から何も変わらない人、猶予つきで動いている人、そもそも新規に入手できない人です
- 読者は何をすべきか:バージョンを確認し、uBlock Origin Liteへの切替・Firefox/Braveへの移行・AdGuard等システムレベルブロッカーのいずれかを選びましょう
Chromeの拡張機能ストア掃除は8月31日。だが実行不可化は先に決着していた
2026年8月31日、GoogleはChromeウェブストアから残存するManifest V2(MV2)拡張機能を完全に削除しました。長年愛用されたフル版のuBlock Originも対象です。
ただし、8月31日に起きたのは「ウェブストア掲載のクリーンアップ」であり、「ブラウザ上で動くかどうか」とは別の出来事です。MV2拡張が実際に動かなくなる措置自体は、2025年7月頃配信のChrome 139ですでに完了していました。
つまり「8月31日に使えなくなった」という理解は半分正しく半分間違いです。Chrome 139以降に更新した端末では、MV2拡張の実行不可化は1年以上前に完了していたからです。2020年12月のChrome 88 BetaでMV3が使えるようになり、段階的廃止の告知は2024年5月、安定版での無効化は同年10月からでした。数年がかりの計画だったとみられます。
まずはChromeのバージョンを確認、結果は3パターンに分かれます
アドレスバーにchrome://settings/helpと入力すれば、現在のバージョンがすぐ表示されます。そこで確認した数字によって、あなたの状況は次の3つのどれかに決まります。
①Chrome 139以降にアップデート済み
1年以上前からMV2拡張はすでに実行不可です。8月31日のニュースで初めて気づいても、日々の利用に新しい変化は起きません。
②Chrome 138以前のまま
Chrome 138以前の端末では、その端末に限りMV2拡張の動作が継続します。ただしアップデートは止まり、一度アンインストールすると再インストールはできません。
これは事実上の時間稼ぎであり、Chrome本体の更新を止めることと引き換えの猶予でもあります。ブラウザの更新には拡張機能以外の修正も含まれるため、据え置く期間が長いほど別のリスクを抱える点は意識しておきたいところです。
③新規に探している
ウェブストアにMV2版はもう無く、フル版を新規入手する手段自体がありません。
補足:企業向けpolicyによる再有効化
企業向けpolicy ExtensionManifestV2Availability でMV2を再有効化できる最後のバージョンはChrome 138までとみられ、139では当該policy自体が削除されたとされます。ただし企業向けの猶予が切れた時期については「2025年6月」とする記述も見られ、報道によって説が分かれています。厳密な時期は確定していません。
uBlock Origin後継の「Lite版」で何が失われるのか
Chrome向けuBlock Originはフル版に代わり「uBlock Origin Lite(uBOL)」への移行が進んでいます。フル版がMV2ベースだったのに対し、uBOLはDeclarative Net Request(DNR、登録済みルールに沿ってブラウザ自身がリクエストを処理する方式)で動きます。
この変更で失われるのは次の3つです。
- ルールをリアルタイムに組み替える動的フィルタリング
- 要素を自由に選べるフルスペックのelement picker
- 広告裏のスクリプトを無効化するスクリプトレット注入
あわせて、ブロック対象トラッカーの範囲も狭くなります。
とはいえ移行は進んでいるとみられ、uBOLは2026年3月時点でChromeユーザー数1500万人超とされます。
FirefoxとBraveは継続、Edgeは年内に追随。主要ブラウザの対応差
MV2拡張の扱いはブラウザで大きく異なります。
| ブラウザ | MV2(フルuBlock Origin等)の状況 |
|---|---|
| Chrome | 実行不可化はChrome 139で完了済み。ストア掲載も8月31日に削除 |
| Firefox | フル版を継続提供。MozillaはMV2終了の予定なしと表明 |
| Brave | 主要MV2拡張を自社バックエンドでホストし、フル版提供を維持 |
| Edge | 2026年8月7日、消費者向けMV2拡張の段階的廃止開始を表明。年内完了が目標 |
| Opera | 新規MV2拡張の受付停止、利用の少ない既存拡張のダウンロードもブロックの方針とみられます(期限未発表) |
| Vivaldi | 現時点でMV2サポートを維持。終了日は未発表です |
FirefoxとBraveは当面フル機能を使い続けられますが、Edgeは年内にChromeと同じ状況へ向かう見込みです。OperaとVivaldiは情報が限られ、断定的な期限は示せません。
広告ブロックを維持するための3つの選択肢
1つ目は、ChromeのままuBOLに切り替える方法です。手間は最小ですが、動的フィルタリングやフルのelement pickerは使えません。
2つ目は、FirefoxやBraveへ移行する方法です。フル版を使い続けられますが、ブラウザ乗り換えの手間があります。
3つ目は、AdGuard等OS・システムレベルの広告ブロッカーを導入する方法です。拡張機能に依存しないため、ブラウザを問わず効果が及びます。
まとめ
8月31日のストア掃除は、MV2拡張をめぐる話の「最後の一幕」に過ぎません。本質的な変化はすでにChrome 139で完了しており、多くのユーザーは気づかないうちに通り過ぎています。
まずはchrome://settings/helpでバージョンを確認しましょう。Chrome 138以前のまま止めているなら、それは本体の更新を止めることと引き換えの猶予です。フル機能ならFirefoxかBraveへの移行、Chromeを使い続けたいならuBOLへの切替、あるいはAdGuard等OSレベルの導入が現実的な選択肢です。
編集後記
「削除」の一報だけを見ると今日から広告が溢れそうな印象を持ちましたが、私が読んだ限り、uBlock Originが動かなくなったのはChrome 139、つまり1年以上前だったんですね。数年がかりで進んだ計画が、気づかないうちに決着していたと知ると拍子抜けします。さっそく自分のchrome://settings/helpを確認してみようと思います。
— CODE. 編集部
- Source:GIGAZINE
- Source:Chrome Unboxed
- Source:gHacks
- Source:Chromium Blog
- Source:Adblock Tester
- Source:Stands
- Source:AlternativeTo
- Source:XDA Developers
- Source:Neowin
- Source:AdGuard
Photo: NordWood Themes on Unsplash

